マラソン選手のニュース|ドーピング

ここ最近、ケニアの陸上選手のドーピング違反のニュースが多く、すでに43人の選手が4年間の資格停止処分を受けているそうです。悲しいですね。

そして昨日も、またショッキングなニュースが入ってきました。
マラソンの元世界記録保持者である、ウィルソン・キプサング選手がドーピング違反で暫定的に資格停止というニュース。以下、AFPのニュースからの引用です。

出典:マラソン元世界記録保持者キプサング、ドーピングで暫定的に資格停止

2020年1月11日 12:15 発信地:パリ/フランス
【1月11日 AFP】陸上競技の不正防止機関「アスレチックス・インテグリティ・ユニット(AIU)」は10日、男子マラソンの元世界記録保持者、ウィルソン・キプサング(Wilson Kipsang、ケニア)に対して、ドーピング違反による暫定の資格停止処分を科した。
 AIUはツイッター(Twitter)で、ともにワールドアスレティックス(World Athletics、世界陸連)の反ドーピング規則に抵触する「居場所報告の不履行と改ざん」により、37歳のキプサングが処分を受けたと発表した。
キプサングは2013年の第40回ベルリン・マラソン(40th Berlin Marathon)で、2時間3分23秒の世界新記録(当時)を樹立。ロンドン・マラソン(London Marathon)やニューヨークシティマラソン(New York City Marathon)でも優勝を飾り、ロンドン五輪では銅メダルを獲得した。
 違反が認められた場合、キプサングには2年の資格停止処分が科される。
 ケニアは東京五輪を前に、薬物検査で失格となる選手が増加の一途をたどっており、リオデジャネイロ五輪の女子マラソンで金メダルを獲得したジェミマ・スムゴング(Jemima Sumgong)や、世界陸上(IAAF World Championships in Athletics)の男子1500メートル王者アスベル・キプロプ(Asbel Kiprop)ら、43選手に4年の資格停止処分が言い渡されている。(c)AFP

ここで気になるのが、「居場所報告の不履行と改ざん」ということで、体内から禁止されている成分が出たわけではなさそうです。どういうことかと混乱されている方も多いかと思います。
「違反が認められた場合・・・」とありますので、まだ確定ということでは無いようですが、「居場所情報の不履行と改ざん」ということがどうしてドーピング違反になるのか、少しご紹介したいと思います。

ドーピングの検査

通常知られているドーピングの検査では、競技会またはそれ以外の日におこなわれた検査の後に検体(AとBの2つ)から禁止されている成分が検出された場合に資格停止処分などが下されるのですが、キプサング選手の場合は、競技会以外の日で「この日のこの時間だったら、この場所で検査に対応することができます」ということを申告していたにも関わらず、申告した日の申告した時間に、申告した場所に居なかったなどという違反行為があったということです。それでドーピング違反という判断を下されたようです。

そんなことがあるの?と思われるかもしれませんが、そんなこともあります。

ADAMS(アダムス)というシステム

オリンピックや世界選手権など、世界大会に出場したり、上位に入る可能性のあるトップアスリートは、指定を受けた場合ドーピング検査の対象者リストに入り、ADAMS(Anti-Doping Administration and Management System)というシステムを通じて居場所情報などを定期的に申告しておかなければならない義務が発生します。正しく、または期限内に申告しなかった場合「提出義務違反」という違反になります。

例えば、「朝6時から7時の間なら自宅アパートで可能」という申告をしていたら、朝6時から7時の間は必ず自宅にいなければいけません。もしも外泊することになったら、その時は速やかに変更する必要があります。予定が変わって変更しないまま外泊した日に、競技会以外の検査がおこなれる場合、検査員は自宅にもともと申告された日時に来ます。もちろん、外泊なのでいないですよね?そうすると「検査未了」と判断され、「提出義務違反」や「検査未了」が12ヶ月で3回生じた時点でドーピング違反となり、資格停止などの処分が下されてしまいます。

クリーンで公正なスポーツを守る

このタイトルは、日本アンチ・ドーピング機構(JADA)のウェブサイトにも記載されている「アンチ・ドーピング」とはどんな活動かということです。
たとえ「うっかり」していたとしても、期限内に提出していなかったり、申告した日にいなかったことは、検査から逃れているのではないか?と判断されてもしかたないのです。

それだけ、トップアスリートはクリーンな活動を示す必要があり、何を口にしているかだけではなく、それをチェックするための検査にも責任を持って応じなければいけません。

東京オリンピック・パラリンピックが開催される今年は、ドーピングに関するニュースが多くなりやすいです。違反がニュースになることは悲しいことです。いつになったらゼロになるのか?と思うくらい、無くなっていないという現実があります。

スポーツをする側もアンチ・ドーピングに取り組むために日々勉強していますが、アンチドーピングに関する情報は、JADAのウェブサイトから誰でも簡単に知ることができます。
観る側も、その大切さやどんな風に検査がおこなわれているか、是非知っておいていただければと思います。

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