ランニングの効果的な走り方 第四弾|ハーフマラソンを走るトップランナーを観察した研究によると、ミッドフットの接地は、接地時間が短くてスピードの向上やランニングエコノミーに効果的なんじゃないか?という結果だった

【研究結果】ハーフマラソンでのトップランナーの接地

足の着き方について考えるこのシリーズですが、この「接地」というのは、アスリートの場合は狙ってその接地パターンにするということもありますが、あくまで「結果的にそうなっていた」というのが、トップアスリートの動きを観察した研究での結果だと思いますので、その点を考慮したうえで私たちのランニングに活かしていくとしましょう

「速く走っていた人の動きで、どんな良いことが起きていたか?」を知っておくことはとても大切ですよね!日々「走る人たちのより良いランニングライフ」に役立つ研究をしていただいてる研究の先生方に、本当に感謝です!

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さて、今回参考にしている研究は、トレッドミルや実験室の走路を走っている場合ではなく、実際のロードレース大会で選手の皆さんを撮影して得られたデータから検討されているため、より「実際のランニングの状態」に近いデータだということが最初に言われています

通常、より細かく正確に分析をするには、カラダの色々な部分にマーカーを付けて分析したり、地面にかかる力や反発力をデータにするということが必要なため、「データの精度」ということになると少し落ちてしまうかもしれませんが、

もちろんその点も考慮したうえで、参考にしていきましょう!

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ハーフマラソン大会での15km地点に、毎秒120コマで撮影できるカメラを設置
283名のオリンピック出場経験のある選手も含むトップランナーたちの接地を観察したところ、リアフット接地が74.9%、ミッドフット接地が23.7%、フォアフット接地が1.4%という結果だった
また、上位50位以内の選手達の15km通過時点では、リアフット接地が62.0%、ミッドフット接地が36.0%、フォアフット接地が2.0%と、ミッドフット接地の割合が高まった
※参考:15km通過タイムは45分53秒(スピードは5.45m/秒または5kmを15分17秒のペース)
 
さらに接地時間について観察してみると、リアフット接地のランナーの接地時間はミッドフット接地やフォアフット接地のランナーと比べると長く、遅いランナーほど接地時間が長いということがわかった
結論として、
接地パターンは、ランニングスピードと関係があり、ランニングスピードが低いランナーほど、リアフット接地の割合が高く、ランニングスピードが高いほど、ミッドフット接地で走る選手の割合が高いということがわかった
また、ミッドフット接地での短い接地時間はランニングエコノミーを高めることに貢献しているということが推測できる
参考文献:Hasegawa H, Yamauchi T, Kraemer WJ.Foot strike patterns of runners at the 15-km point during an elite-level half marathon. J Strength Cond Res. 2007 Aug;21(3):888-93.
※この研究の中では、「見かけ上の回内」という接地の時の足の動きについても観察されて報告されていますが、その件については今回は省略して紹介しています。またその点についても今後紹介していきたいと思います

 トップランナーの研究結果から私たちに活かせることは?

以前ブログの中でお話しましたが、トップ選手の中でも、リアフット接地というのはたくさんいるんですね!
それに、フォアフット接地が少なかったのは意外かもしれません

こういった文脈からすると、
「接地をミッドフットにするとスピードがあがって、速く走れるようになる」という風に見ることもできるかもしれません

しかし、最初にもお話しましたが、この研究で観察された対象は、「トップランナー」ですね
その中での違いを観ているので、私たち市民ランナーの中では「どれが正しい」とは言い切れないのです

研究結果を参考にするとすれば、

  • ゆっくりペースで走る場合はリアフット接地になることが多いため、無理にミッドフット接地やリアフット接地にしないほうが自然だと言える
  • 速く走れるようになると、ミッドフット接地やフォアフット接地になっていくこともあるが、フォアフット接地までではなくとも、ミッドフット接地でもよりランニングエコノミーの高い走りができる
  • ゆっくりペースの中でも、できる限りミッドフット接地に近い方がランニングエコノミーの高い走りができる可能性もあるので、シューズ選びを工夫したり、カラダのバネを鍛えるようなトレーニングをやってておくことも試す価値があると言える

この3つのことが言えるのではないでしょうか?
こういったことが解ると、日々のランニングやトレーニングでのポイントが絞られていきますので、時間が限られる私たち市民ランナーにはとてもありがたいことです

これからは、是非市民ランナーの接地の様子についても、どんどん研究をしてもらいたいですね!
私もまた色々と調べてみようと思います

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